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2006年03月07日

●【読みたい】 谷崎潤一郎 - 細雪

戦争がひどくなる前の関西の「ええとこのお嬢ちゃん」の暮らしが堪能できる絵巻物。

細雪
細雪谷崎 潤一郎

中央公論新社 1983-01
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おすすめ平均 star
star憧れる
star強力な「文体」による20世紀最大の絵巻物語
star現代の我々が失ったものが、本作品にはあります

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ええとこのお嬢ちゃん、ちゅーのは関西の人が良家のお嬢様のことをさしていう話ではあるが谷崎の「細雪」は蒔岡家の四姉妹で、かつ旧家(商家)の残り火で生活しているという設定。ああ優雅。

芦屋の旧家のお嬢様は花見も京都。お嬢様といっても現在のお嬢様とはレベルが違うので京都に行くのにちんたらちんたら着物を迷ってみたりします。あれやこれやと姉妹たちの悩みは続くのですが、「早くしろよ」なんて声は野暮のようです。時間を焦るのは禁物。

花見の様子をちょっとどうぞ。

あの、神門をはいって大極殿を正面に見、西の廻廊から神苑に第一歩を踏み入れたところにある数株の紅枝垂、海外にまでその美を謳われているという名木の桜が、今年はどんな風であろうか、もうおそくはないであろうかと気を揉みながら、毎年廻廊の門をくぐるまではあやしく胸をときめかすのであるが、今年も同じような思いで門をくぐった彼女たちは、たちまち夕空に広がっている紅の雲を仰ぎ見ると、皆が一様に、「あー」と、感歎の声を放った。この一瞬こそ、二日間の行事の頂点であり、この一瞬の喜びこそ、去年の春が暮れて以来一年に亘って待ち続けていたものなのである。

ああ、優雅。姉妹みんなでそろってのんびりと平安神宮でお花見。しかも毎年見に来ているのであるから藝や風流に関する知識は今のお嬢様と比ではあるまい。その代わりといっては何であるが、何の見せ場もない起伏の少ない小説ではある。比較的病弱な二女・幸子や四女・妙子が病に伏せるシーンはあるけれど、それでも淡々と進んでいく展開を読まざるを得ないのはやはり谷崎の中にある鮮明なイメージとそれを書き上げる力なのだろう。

古典的名作と思っておもしろくなくても我慢して読もうと思っていたけれど、結構おもしろくよめました。漢字が難解な部分があるので、そこだけが我慢・推測することが出来れば何ら問題はないかと思われます。難解な部分こそが近来失われつつある日本語の豊かな表現力であり、描かれている情景の見事さも去ることながら、そこに華やかだからこそ少しの蔭を落とす姉妹たちの陰翳が妙味を付け加えることでしょう。

上下で1000頁近くありますので、お時間のあるときにどうぞ^^

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写真集も新装開店。
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コメント

細雪・・・あまりの起伏のなさに途中で放棄した記憶がよみがえって来ました 笑

でもこの一節読むだけでも、「さー」っと読めない、深く味わいながら読む必要のある文章だなぁって感じられますね☆

それだけ昔の小説は言葉一つ一つが味わい深いってことなんですねぇ~・・・なんてしみじみ思ってみましたw

今度はちゃんと読んでみようw

>ゆこ
長いから新幹線ででも読んでみると良いかも☆

関西あちこちうろうろしてたら、結構好きかもよ?自分の好きな場所が出てくると嬉しいじゃん。

そうですね☆確か三宮?春日野道・・・?かどっかでてきましたよね??もう記憶がうつろ・・・

新幹線の中で読んでみまーすw

>ゆこ

蘆屋(あしや)はもとより、京都は東山、大阪本町、今の船場、神戸三宮などなど関西のありとあらゆるところ出てきますよん。

前いつよんだのかしらんけど、今の方が遊んでるやろし楽しいかも~

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